所有する土地や建物を不動産会社に依頼して買い手を探してもらうことを仲介と呼びますが、不動産の買取価格は仲介により売却価格の7〜8割が目安といわれています。
不動産の買取は、売却したい不動産を直接不動産会社に購入してもらう方法です。例えば、仲介による市場価格が3,000万円だった場合は、買取価格は2,100〜2,400万円と、600〜900万円程度も安くなってしまいます。
仲介を利用したときよりも価格がここまで安くなってしまう理由には、「仲介手数料がもらえない」「リフォームやリノベーション費用がかかる」「宣伝広告費などの諸費用がかかる」ことなどが挙げられます。
仲介した場合、不動産会社は仲介手数料を受け取り利益としますが、自分たちで直接購入する場合は仲介手数料が発生しません。購入した価格に利益を乗せて買主を探さなければいけません。
再販するにはリフォームやリノベーションをしなくてはいけない物件が多いため、その分を考慮して買取額を決めなくてはいけないのです。
そもそも買取を依頼される物件は、簡単には買い手を見つけることが難しいことから、宣伝広告費などの様々な諸経費がかかることも考えておく必要があります。
不動産を買取してもらう最大のメリットは、売りにくい物件を素早く売却できることですが、それ以外にも周りに知られることなく売却できたり、契約不適合責任の適用外になったり、内覧対応をしなくてもいいなどのメリットがあります。
仲介取引の場合は、インターネットやチラシ配布で買主を探したり、内覧をしたりするので、どうしても近所の方に知られる可能性が高くなります。
契約不適合責任とは、雨漏りや壁のひび割れ、設備の不具合などの瑕疵を知った日から一年の間、売主に修繕や契約解除を求めることができる民法のことで、不動産会社による買取なら契約不適合責任の適用外になるため、売却後何か問題が起きた場合でもトラブルに巻き込まれる心配がありません。